Scribble at 2023-02-23 13:45:31 Last modified: unmodified

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The Brain Research Through Advancing Innovative Neurotechnologies® (BRAIN) Initiative is aimed at revolutionizing our understanding of the human brain.

The BRAIN Initiative®

こういうリソースを見つけると、ゾクゾクするものを覚えるのと同時に、唖然とさせられたりもする。これだけの物量をどうやって利用すればいいだろうか。もちろん、プロパーですら「検索」なり「ソート」なり「フィルタリング」といった手段で取捨選別せざるを得ないであろう。いまやデータや情報の量としては、全く個人の力量を越えており、一つずつ処理して是非を判断できるような段階は過ぎ去ったと言える。これは、もちろん科学哲学にも言える話であろう。オンラインで公表されている論文をすべて眺めている研究者なんて、どれほどのインチキ速読を弄していようといない筈である。

かようにして、僕らのような cognitive closure の支持者として認知的な制約という生物学の条件だけではなく、恐らくは論理的に不可能と考えられるような限界すらあろうと信じる哲学者にとっては、こういう物量的な限界とか、あるいはそれらを購読して読むのが難しいという経済的な限界といった、哲学的には「しょーもない」話であれ、人にはなかなか現実として越えられないところがある。もちろんフランス語で読めないとか、あれこれ読む予備知識がないという他の制約もあるわけで、学問なり知識をまじめに冷静に考えたら、いかにコンピュータの性能が向上してもやるべきことはいくらでもあると実感できる。つまるところ、無能や有限性の自覚だ。

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