Scribble at 2023-08-16 07:48:22 Last modified: unmodified

当社では勤務に関わる日誌代わりの通知として Google Chat を利用している。こういう就業開始と勤務終了の通知は、リモート・ワークを導入した際のルールとして、不文律ではあるが全社でタイム・カードみたいに実施している。業務用のマシンを使うことが原則であれば、こういうことは今をときめく SkySea みたいなソフトウェアを導入して勝手に記録しているのだろうが、正直言ってベンチャーの技術系や人事系の部署にそんなログをいちいち読み上げてる暇など無い。

ということで、毎日のように「おはようございます。これよりリモートで業務を始めます。」みたいな通知を投稿しているため、当たり前だがこんなことをいちいちタイプなんてしてはいられない。要はタイム・カードの打刻と同じなのだから、投稿する方も機械的に定型文をコピペして何が悪いのかというわけである。こういうことに「いや、自分の手で文字をタイプすることこそ、仕事に向き合う姿勢がどーのこーの」なとという精神論を語りたい人もいるだろうとは思うが、結局はそれが日本の企業が生産性を高められない（いちおう「生産性は高いほうが良い」という仮定での話だが）原因の一つであろう。結局、精神論が有効だったのは、バカでも長時間労働さえすれば稼げた労働集約型のビジネスが主流だった時代の話であり、つまるところ凡人でも上場企業にフリー・パスで入社できて、しかも一戸建ての住宅が買えてしまうなんていう、戦前まではあり得なかった贅沢が当たり前のようにできていたラッキーで例外的な時代の話でしか無いのである。RPA や生成 AI を利用した業務の効率化で生産性を高めようという話は、それを活用する「IT人材」とやらの話であるかのように思っている人がいるかもしれないが、あれはまさしく僕ら凡人（いちおう僕も含まれるので強調しておく）のための道具であって、40年前の労働集約型ビジネスに置き換えたら『Regain』のような栄養ドリンクみたいなものだ。

閑話休題。なんだかんだで、勤務を始めたり終わるときに Google Chat へメッセージを投じているのだが、確か先月の後半くらいから、Google Chat で自分の発言をコピペすると意味の分からない改行までペーストしてしまうようになった。なので、ペーストするたびに余計な改行を取り除くという面倒な作業が必要となったので、もうこの手の定型文はクリップボード管理ツールとして愛用している「Clibor」の定型文に登録して、そこから出力してもいいなと思う。でも、実際に試してみてわかったのだが、実はこの無駄な改行が入ったまま Google Chat に投稿しても、その結果は改行がないのと同じ見栄えになるのだ。なので、改行が入ったまま投稿するのは気味が悪いにしても、結果としての見栄えだけで言えば頓着する必要がないことだとも言える。

この事例も、要は Google Chat が JavaScript に heavily dependent となっているからこそ起きている現象であろう。ペーストした際の HTML element をブラウザの内部ツールで確認すると、既に入力データとして改行が入っているため、もちろんこれはコピーした際に余計なデータが混在しているのだろう。しかし、コピー元のテキストを同じツールでソース・コードとして表示しても、

<div jsname="bgckF" jscontroller="LKRZMd" jsaction="GzlhMc:XmhAUe;uXbAfb:LgnD0b;" class="Zc1Emd QIJiHb">おはようございます。\nリモートでの業務を始めます。</div>

のように、改行が入っているわけではない。どこかで勝手に改行が入るとすれば、もちろんクリップボードのデータにも入っていないのだから、JavaScript が勝手に追加しているとしか思えないわけである。定型文として使うか、それとも入力時の改行は気にせずにそのまま投稿してしまうか、どちらにしても Google Chat は利用者に無駄な負担をかける UI だ。