Scribble at 2024-08-12 09:07:19 Last modified: 2024-08-12 09:17:22

添付画像

AI自動音声サポートを提供するTenyxがリサーチ企業のCentimentに委託して実施した調査によると、回答者の実に71%が「現在の自動音声サポートに不満を抱いている」と考えており、55%が「自動音声サポートに不満を抱いた場合、サービスの利用をやめるか、同業他社に移行する」と回答したことがわかりました。

企業の自動音声サポートは顧客体験に悪影響を与えて顧客の約半数が離れてしまうとの調査結果

ヘルプデスクの提供方法によっては、この事例のように現在でも自動応答は不満を感じさせるし強い違和感を相手に与えるということなのだろう。ただ、そういう違和感がどうでもいいと分かっている、たとえば生成 AI が対応するチャットなどを使っていても、「彼ら」はもちろんテキストを出力するだけなので、インド人のオペレータみたいにメチャクチャな発音の英語を話したりしないが、それでも応答の内容は生身のインド人に全くかなわない。上の記事でも指摘されているように、音声だろうとチャットだろうと、とにかく AI は複雑な質問に全く対応できないからだ。なぜか? そら性能もデータも不足しているからだ。なにせ、チャットに活用しているていどのユーザー企業が提供するサービスとは比較にならない予算を注ぎ込んでる ChatGPT や Gemini ですら満足な回答を出せないと分かっているのだから。

なので、現状では AI が分かるように、主旨を明確に短く表現して質問を伝えないといけない。つまりはカスタマーが現行の機械並みに情報量や知能を下げてものごとを把握し直して質問を投げなくてはいけないわけである。簡単に言えば、「プロンプト・エンジニア」なんていう職能が存在するのは AI の性能が低い証拠なのだ。

ただ、現状では生成 AI を利用するトレンドは変わらないと思う。そもそも、このトレンドは弊社もそうだが、多くの企業で「問い合わせ先」として電話番号を表記しなくなったこととも関係あるが、もっと大きなトレンドとしてのカスハラ対策やクレーマー対策という意図があるからだ。少なくとも企業として対応するという姿勢は維持するが、馬鹿の相手はしたくない(よく「お客様からのクレームを糧に成長した」なんていう逸話を紹介する会社があるけれど、それはクレーマーの相手をして対策を学ぶなんていう意味ではない。明らかに、そういう場合は企業にとって何事かを学ぶに値するフィードバックをくれる、都合の良い顧客のことしか考えていないのだ。これも生存バイアス、あるいは平たく言って結果論の一例である)。しかるに AI が相手していれば、どれほど電話口でアホが怒鳴っていようと、AI が鬱になることはないし、逆ギレして暴言を発することも・・・おそらくない。そういう状況から、そういう人物が SNS であれこれとまくし立てたとしても、それはたいてい「わたしはクレーマーです」という自己宣伝にしかならないので、実は企業でリスク・マネジメントを担当している人々は SNS をさほど警戒してはいない(企業が警戒するのは、もちろん今般の話題になっているように、コマーシャルで採用した芸人の発言だとか、自社の社員による発言での炎上だ)。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る