Scribble at 2023-02-07 09:32:13 Last modified: 2023-02-07 11:56:54

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Maxima is a system for the manipulation of symbolic and numerical expressions, including differentiation, integration, Taylor series, Laplace transforms, ordinary differential equations, systems of linear equations, polynomials, sets, lists, vectors, matrices and tensors. Maxima yields high precision numerical results by using exact fractions, arbitrary-precision integers and variable-precision floating-point numbers. Maxima can plot functions and data in two and three dimensions.

Maxima: A Computer Algebra System

どうして日本人は英語が上達しないのか。よくある話で、当サイトでも書いているように、それは英語で生活する必要がないからだ。海外の書店と比べられる経験があるひとは少ないと思うが、最低でも Amazon.com の商品リストとか、各分野の大手出版社が出している翻訳書を見たら分かるように、日本ほど海外の文献を古典だろうとそうでなかろうと続々と翻訳している国はない。寧ろ、そのせいで国内のプロパーが自力で教科書を編集したり、あるいは大部の研究書を書くチャンスが失われているのではないかと思えるほどだ。たとえば岩波文庫に匹敵する海外の翻訳プロジェクトと言えば、岩波文庫がヒントを得たドイツの Reclam Verlag とアメリカの Loeb Classical Library くらいのものではないか。また、理数系ですら母国語で論文を書いて博士号を取得できるという国も実は珍しい部類であろう。つまりは、どうしても英語を習得しないと卒業できないとか、就職できないとか、あるいは生活そのものが立ち行かないなんて状況が日本には全く存在しない。一部の人たちが英語を駆使して海外と交渉し、「新しい話題」や原材料やエネルギーなどを仕入れてくれたり、逆に販路を築いてくれたら、あとは国内でせっせといつものような部分最適化に血道をあげていればいいだけだ(これは科学哲学や IT 企業ですら同じことが言える)。

加えて、なんだかんだ言っても日本で学術研究に携わるのは平均して裕福な家庭のガキだけなので、こういうプロジェクトにコミットするインセンティブがない。「どうしたの? コンピュータ数学をしたいなら、Wolfram があるじゃない?」というわけである。実際、オープン・ソースのプロジェクトを始めとするイデオロギーに関わりがあろうとなかろうと、こういうプロジェクトに日本のプロパーや市井の(少しは英語か数学ができる)エンジニアが全く関与していない事例というのは、割とある。ドイツやフランスと比べても、人口比から言って IT に関心があったり高等教育を受けている人の数にさほど不足はないにも関わらず、日本のプロパーやエンジニアの大半は高額な既製品が大好きだ。

よって、明治の初期とか戦後ならともかく、こんな国で Google や Apple が生まれるわけがねーんだよな。

[追記:2023-02-07] この後に書いてる落書きと矛盾したことを言ってるように見えるかもしれないが、僕は一人のユーザとしては OS を弄繰り回すつもりはないと言ってるだけで、もしこの国でジョブズやページといった IT 系の起業家を育てたいなら、そういう人々は既製品でコーディング教育なんて御託に耳を傾けるだけでなく、自分の力で OS を弄繰り回すくらいのことはやったほうがいいという話である。

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