Scribble at 2023-08-06 09:16:34 Last modified: 2023-08-06 10:49:52

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戦後の移民政策で中米ドミニカ共和国に移住した日本人に対し、ドミニカ政府が、事前に約束した農地を割り当てなかった責任を認め、1世帯あたり日本円で2000万円超の補償金の支払いを進めていることがわかった。ドミニカ移民を巡っては、日本政府が2006年に移住を推進した責任を認めている。外務省によると、中南米への移住で受け入れ国側が金銭補償に応じるのは初めて。

ドミニカ共和国、日本人移民に補償金支払い…事前に約束した農地割り当てず

この報道だとドミニカ政府が日本人や政府を騙していたかのように誤解されてしまう。実際には、移民には最初から耕作権しか保証されておらず、それを隠して日本人を騙して移住させたのは外務省である。その後、実際には土地がもらえず、また入植できた土地も殆ど耕作できない荒れた土地だったらしく、大半の移民が5年くらいで日本へ帰国している。ちなみにドミニカ共和国と言えば、もう最近では広島東洋カープの選手育成だとか、台湾と断交して中国に鞍替えしたとか、そういう話題しか聞かない。

さて、この件については幾つかの著作やドキュメンタリー映像が発表されているのだけれど、上記の画像は読売新聞の記事とは別に見つけた、元日本大学の全共闘だったという左翼の爺さんが死ぬ前に出版したという本だ。全共闘なんて、それ自体が移民の話と同じくらい過去の話になってしまっているが、いまだに Facebook で「活動報告」を発表している老人たちがいるようだ。まったく、凡人の悲惨な末路を見る思いがする。昨今ではそういう実態を自分たちでわざわざソーシャル・メディアで発信してしまう人たちがいるわけなので、更に知的な意味での「生ける屍」を見る思いがする(Facebook について、彼らは左翼の立場から見てどういう企業だと思ってるんだろう)。

移住した後の実態が分かって大半が怒って5年も経たずに帰国したというのに、いったいこれのどこが「偽装海外派兵」だというのだろう。しかも、移住したのは大半が鹿児島県出身の一般人であり、元軍属もいたかもしれないが、数十人から数百人の特殊訓練も受けていない人々が行ったくらいのことで派兵もクソもなかろう。当時の文書に見つけた僅かな表現から妄想を広げた陰謀論だと思う。

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