Scribble at 2024-11-06 13:53:18 Last modified: 2024-11-06 14:32:07

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Koichi Nakashima @ko1nksm

Qiita は「子供のガラクタ置き場」だと昔から言ってるわけだけど、たまには有用な資料もあることくらい分かってるわけで、こういう人物がいることは C Shell のページを公開している一人として心強いものは感じる。と言っても、あくまでも「インターネット考古学」という業界での話だが。なぜなら、著者はおそらく一週間に1本くらいのペースでこれだけの文章を大量に投稿しているわけだけど、実際にシェル・スクリプトを何の役に立てたのかという実例が殆ど紹介されていない。

もちろんこの人物の事情はまったく分からないが、これだけの記事を実生活や仕事のあいまに書くというのは、生成 AI で適当に下書きをさせてるならともかく、ふつうはそれなりの時間を要する。したがって、「こうすればできる」ということだけ大量に書かれても、それは殆ど学生のレポートでしかないわけで、これだけの参考になる文章を書いていながら気の毒なことだが、彼の文章に最初から敵愾心があるようなコメントが多々集まるように見えるのは、簡単に言えば「こういうことをしていられる暇人の文章」に見えてしまうからだろう。著者の実情は分からないが、えてしてこういう大量の投稿を CGM サイトやブログに書いている人というのは、たいてい大企業の R&D で昼寝してても給料が出るような人物だったりするものだ。オライリーの翻訳とか、プログラミング言語のユーザ会とか組織してる人たちなんかもそうだよね。

僕は学問や技術に関してはトリクルダウンを支持しているので、もちろん有能な人が率先して成果を出すことは称賛に値すると思っている。でも、表面的には暇人のやってることと区別がつかないのも確かで、やはりそこを区別するための重要な根拠や基準は、業績なんだよね。実際にそれで何をしてどう評価されたかだ。それがない限り、たとえば彼の書いていることをソースで確かめるという手間をかけるかどうかすら自明ではなくなる。実績がないという意味で権威がない人の文章を検証するのは、たいてい僕らのような学術研究の訓練を大学院で受けた者にとっては、時間の浪費だからだ。調べれば正しいことが分かるかもしれない。でも、彼自身がシェルで業績を上げているわけでもない限り(それは本人にしか展開できない議論なので、もちろん有用だし価値がある)、いわば学生レベルの人が調べられたていどのことは、博士課程にまで進んだ僕らであればできるんだよ。それが学識というものだ。

実際、Stack Overflow なんかでも言えることだが、ああしたサイトに張り付くようにして大量のコメントを書いている暇人に限って多くの reputation を集めるというのは、簡単に言えば暇人や金持ちの enhancement でしかなく、もっと言えば格差を拡大するシステムになってしまっているからこそ、日本では様子がわからないと思うが、多くのエンジニアは Stack Overflow を嫌うのだ。ああいう互助的な精神で使うサービスにスコア制をもちこんでユーザのモチベーションを維持するという発想は、僕はサービス設計として筋がよくないと思う。

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