2022年01月13日に初出の投稿

Last modified: 2022-01-13

ムームードメインから通知が来て、もうすぐ ".info" の更新料金が300円ほど値上げされるという。これで、僕が契約しているドメインは、消費税を含めると全て2,000円を超えるようになってきた。とは言え、これまで色々と一時的に取得して使ったり使わなかったりしたドメインはあったものの、いまは3つのドメインを契約(厳密には、利用する権利を一時的に借りているにすぎない)しているだけなので、さほどコストは負担になっていない。毎月、給料日に3,000円ずつ「おさいぽ」へ貯めていって、そこからヘテムルのサーバ料金とドメイン料金が自動で引き落とされているのだが、おおよそサーバ料金が年間で15,000円、ドメインが3つで6,000円だから、1年で「おさいぽ」に15,000円ていどの excess が積みあがっていく。ドメインやサーバの料金が毎年のように数百円ずつ増えていっても、大丈夫なようにはしてある。収入が今後も、最低でも同じままであればの話だが。しかしそうは言っても、ものごとには優先順位があるのだし、ドメインを手放したりサイトを閉じるくらいなら、書籍の購入を控える方を選ぶだろう。実際、そうでなくても図書館で済む本は図書館で借りているし、偏りがあるとは言え、オンラインには科学哲学のオープン・アクセスな論文はいくらでも公開されている。

余談だが、ドメインを取得しようという方々にいくつかのポイントを書いておこう。

まず、ドメインというのは .com とか .okinawa とか .google とか色々とあるが、ドメインの担当機関として「インターネット・レジストリ」と呼ばれるものがあって、アジア圏は APNIC という機関が担当している。そして、ドメインごとに別々の管理機関があって、.jp とか .info とか、それぞれが違うレジストリによって管理されている。そして、このインターネット・レジストリに .com やら .tokyo やらの TLD を含めたドメイン名を申請して登録事業を代行しているのが「レジストラ」であり、日本だと GMO や JPRS がレジストラだ。そして、ムームードメインとか「お名前.com」は、実はこのレジストラではなく、レジストラと契約している「リセラー(販売代行業者)」であって、リセラーは直にレジストリに対してドメインを申請する資格はないのである。ムームードメインでドメインを契約すると、ムームードメインは GMO の子会社なので、レジストラである親会社に申請して、親会社の GMO が TLD ごとのレジストリにドメインを申請しているわけである。よって、ただの販売代行業者にお金を払っているからといって、ドメインを使い続けるにあたって安泰だというわけではない。

次に、そうは言っても大半の利用者はリセラーで契約する他にはないので、リセラーのサイトを利用するのがスタンダードな方法である。選び方は、もちろん幾つかの基準があろう。第一に、法人としての事業継続性という難しいが切実な基準がある。ひとまずムームードメイン(GMOペパボ株式会社)だと、長期間にわたって運営されている事業として、一定の信頼感はある。ただし、親会社の「お名前.com」と明らかに競合しているため、ドメインの管理事業という業種そのものの収益性に重大な不安が出てくれば、やはり「選択と集中」の方針で両方の事業が集約されたり、どちらかが切り捨てられる可能性はある。そして、実際のところそういうリスクは高まっていると言っていい。既に僕自身が何年も前にここで書いたように、独自ドメインにオンラインでのプレゼンスとかアイデンティティを据えるような、或る意味ではナイーブなユーザというものは、どんどん減ってきている。もちろんメタバースでのアバターなんて、われわれのような技術に理解がある科学哲学者に言わせれば、独自ドメインと殆ど大差のない未熟で幼稚なデジタル・アイデンティティだと思うが、ビジネスの世界においては、何が正しくて何が成熟しているかなんて、どうだっていい。どれが儲かりやすくて、消費者を騙し続けやすい嘘なのかが重要なのだ。

そういう次第で、そもそもドメインの管理事業そのものがトレンドとして縮減する傾向にあるというリスクはあるものの、これを度外視するなら、他の基準としては当然ながら管理費用だろう。実際、ドメインを登録することで提供される利益には、それぞれのリセラーで極端な差はない。WHOIS 登録情報だとか、DNS だとか、あるいはドメイン・ロックのオプションだとか、いまでは殆どのリセラーが提供しているはずである。しかし、僕が使っているムームードメインでは、「おさいぽ」という決済のサービスが別にあって、サーバの利用料金も同じサービスで決済して自動の引き落としができるため、これは他のリセラーにはない便利な機能だと思って長らく利用している。もちろん、「おさいぽ」のような〈仮想財布〉を利用できると、GMO に僕自身の銀行口座の情報(あるいは、僕はもってないがクレジット・カードの情報)を渡さずに済む。デメリットとしては、ひとたび「おさいぽ」にチャージすると、これはもう GMO ペパボのサービスについて決済する目的でしか使えなくなるという、ロック・インが起きることだ。

さて、ではドメインのホスト部の文字列(TLD 以外の部分)は好きに選ぶとして、TLD をどうするかだが、これは(長期に渡って利用するつもりなら)初回の取得料金よりも更新料金を見て選ぶ方がよいだろう。もちろん、僕らが仕事で取得しているような、数か月で終わるキャンペーンなどは、更新料金なんて殆ど考慮しないで TLD を選んでいる。大企業のキャンペーンであれば、たいていは .com や .jp だ。しかし、もっと長く使うなら、やはり初回の取得料金は安く設定されている TLD が多いので、更新料金が高額になる場合もあるため、更新料金で比較したほうがいい。個人サイトであれば、せいぜい高くても年間の維持費が3,000円までの TLD を選ぶ方が無難だろう。

高い TLD を敢えて選ぶとすれば、それは安い TLD だとホスト名として好きな文字列が先に取得されてしまっていることが多いからだ。philosophy なんて文字列を選んでも、これでドメインを取得できる TLD なんて、たいていは高額なものに限られている。いまムームードメインで調べただけでも、"philosophy.ltd" は825円で取得できるが、.ltd(有限責任会社の略称)なんて TLD でドメインを(何かの冗談ではなく)取りたい人がいるだろうか。他に、"philosophy.blue" とか "philosophy.coffee" とか "philosophy.center" など1,000円前後で取得できるドメインはあるが、敢えて取得して何か特別な用途にサイトを公開したいと望む人は、そういまい。

ともかく、ドメインが取得できるかどうかを検索すると、取得可能というステータスと一緒に、初回の取得費用しか表示されないリセラーが多い(そして更新料金は予想外に高額だったりする)。なので、取得できるかどうかを確認したら、その次に必ず更新料金を確認することが望ましい。

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