2018年10月19日に初出の投稿

Last modified: 2018-10-19

授業に参加した学生のほとんどが驚きをもって認めるのは、大勢の仲間と一緒に行動していると気持ちがどんどん高ぶってきて、他人に危害を加えるような悪行も平気で行えるようになってしまうことだ。

ファシズムは楽しい?

幾つかのメディアで取り上げられていたのだが、そういう授業があると分かって履修している学生とか、そういう集団心理を体験してみたいという学生だから、感化されやすかっただけでは? という突っ込みにどう応えるのだろうか。もちろん、甲南大の学生だろうと東大の学生だろうと、所定の環境に放り込まれたら誰でもマインドコントロールに陥る可能性があるため、特定の大学の学生に特化した話ではないという論証も必要だろう。

このような授業は「ケア」と称して学生を病院へ同行させるような実習にも言えることだが、参加する学生に取り返しのつかない心のダメージやインパクトを与えるリスクがあって、学生がナチスのように振舞うなどということよりも、その後にどういうサポートをしているかの方が大事ではないかと思う。この特別講義そのものは、学生がナチスみたいになるといったマスコミ受けする状況で判断してはならず、そういうサポートが的確であるかどうかによってしか判断できないだろう。

また、人が偶然にプライベートな事情で感情的になり、ナチスやネトウヨや左翼過激派のような言動に陥る可能性があるという事実は、敢えて学生自身に体験させなくても分かることだが、誰でもそうなりうると伝えることは、恐らく重要なポイントだろう。これは、他にも部落差別のようなテーマでも似たような実習があって、誰でも差別者になりうると自覚させることが効果的だとする研究者も見受ける。

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