Scribble at 2023-08-04 09:30:11 Last modified: 2023-08-05 08:02:11

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2020年の8月からなので、おおよそ3年にわたって AWS で構築・運用してきたサイトを、次の運用担当企業へ移設した。さきほど AWS から、Relational Database Service, EC2 インスタンス, Elastic IP(公開固定 IP アドレス), WAF(CloudFront ファイアーウォール), Route 53(ネームサーバ、DNS), CloudFront(CDN), CloudWatch(監視サービス), Key Management Service(SSL証明書), VPC(セキュリティゾーン構成)などのサービスを停止あるいは削除したところだ。上記の CloudFront のアクセスにもあるとおり、おおよそ二日くらい前にはアクセスが0になったので、週末を前に弊社での運用を全て終了させたわけである。

なんだかんだ言っても、ウェブ・サーバのインスタンスと RDS のインスタンスがあって、前面に CloudFront を展開したというだけのことだから、大企業のキャンペーンで構築・運用したとは言っても多くのサーバ・エンジニアにとって興味深い事例でもなんでもなかろう。せいぜい専門学校で夏休みの課題に組んでこいと言われるていどの構成なので、AWS の入門という体裁の記事を書くネタにはなるかもしれないが、もうそんなレベルの記事を僕が書く必要などなかろう。有能な人材は(僕と同じように)勝手に既存のリソースを見つけて、black belt だろうとなんだろうと自分で学んで使うようになる筈である。そして、そういうことを自主的にできる人間だけが IaaS のエンジニアとして大企業案件のサーバ構築を担当するべきなのである。

こういうご時世なので、無能なんぞいなくても人手や工数が足りないなんてことにはならない。上記のような各種サービスは、これまでレンタル・サーバや VPS などを提供してきた会社で個別には提供してこなかったアプライアンスやサービスを、コンソール(AWS の場合は、本当にターミナス・エミュレータで AWS のシェルにアクセスするというコンソールでもあるが)から簡単に制御したり追加・削除できるようにしてあるだけであり、クライアント側でスクリプトを組んでおけば、これまでレンタル・サーバ会社がやっていたセットアップの自動化も自社の目的に応じて行えるようになる。それこそ、AWS の上位資格を持っているエンジニアであれば、このたび僕が運用してきたていどの deployment で構成されたシステムなんて1日に100個くらいはセットアップできるだろう。あるいは、単純にスクリプトでインスタンスをじゃんじゃん作るだけなら、それこそ桁違いの数で用意できる筈だ。実際には、そんな単純でバラバラの用途で使うシステムを何個も一度に用意する事案がないから実例がないだけであろう。しかし、いまなら生成 AI で大規模な計算資源を利用するとか、数百のインスタンスで構成するクラスタを使うといった事案であれば、そういう処理が必要になる。そして数百のインスタンスであろうと数時間(一斉に同じ条件でインスタンスを建てるだけならスクリプト1発でいいから、極端な場合は数秒)で用意できてしまう。

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