Scribble at 2020-07-31 07:49:21 Last modified: unmodified

5月の初旬にアマゾンで2冊の本を注文して決済も終えたのだが、いまだに到着しない。よって、返金処理をしたら Amazon ギフト券にチャージされていた。2,000円ていどなので、また次の買い物に使えばいい。それにしても、この「#帝国の本」という事業者、ニュー・ジャージー州にあるらしきセドラーなのか本物の古本屋なのかは知らないが、かなりアマゾンでは手広く商品を展開しているようだが、肯定的な評価が 33 % と、僕が注文したときから更に評価が下がっていて、そのコメントの大半が「本当に商品を発送しているのか」というものだ。

僕は、到着予定日の最終日だった7月の初めに#帝国の本へ連絡してみたことがあり、その時は彼らが言うように「コロナウイルスがー」という理由もわからなくもなかった。もとより、ハードカーバの本が数百円で送られてくるのだから、これは明らかに安い船便に決まっているわけで、船便を利用すると21世紀の現代でも配送に2か月くらいかかるのが常識である(検疫にも手間暇がかかるし、コンテナに出発できるだけの荷物が溜まるまで倉庫で待機していたりするからだ)。よって、感染症対策などで港湾労働者が出られないといった事情で配送が遅延すること自体は、十分にありえることだと納得したのである。しかし、#帝国の本からの配送状況がオンラインで確認できないため、配送業者はどこを使っているのかと質問してみたら、質問に答えず返金処理をしてきたというわけである。これでは信頼しろと言われても困る。

もちろん、海外の事業者が「バリューブックス」や「テキストポン」や「もったいない本舗」などと比べて信用に値しないと言いたいわけではなく、それなりにしっかり仕事をしている事業者もあるにはあると思う。ただ、その信頼度が国内の事業者と比べて相当低いのは事実であり、最初から他人を騙すつもりで「事業」を気軽に始める人が多いというのも歴史的な事情をもつ実態なのだろう。これは、恐らく良し悪しの問題であるとは限らず、それだけ海外ではサバイバルとしてのイカサマが容認されており、それらの国々の人々はそういうものが多いという前提で生活しているのだと思う(もちろん、これを海外の文化や人々に対する差別の理由にはできない。それでは君、元東京都知事の三流作家と同じだよ)。それに比べて、日本の国内では個人のセドラーであっても商品の未着が起きると即座に返金処理に応じたり丁寧なお詫びのメールを送ってきたりするわけで、それだけ国内での評判に敏感である。もとより、多くの日本人は日本を出ては生きていけず、いまや国内サービスでの評判が全国に行き渡る(もちろんアマゾンの出品事業者は全国の消費者を相手に商売しているのだから、あたりまえだ)時代において、手を抜いたら食っていけない。

このように、海外の観光客にはわかりづらいのかもしれないが、日本の「おもてなし」などと言っている過剰なサービスは、実はこういう事情で醸成されてきた「リスク対策」だとも言えるのである。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook