Scribble at 2023-02-28 07:47:26 Last modified: unmodified

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金融機関などの窓口で、耳が聞こえづらい高齢者とのやり取りを支援しようと、耳の軟骨を使って音を聞く仕組みを活用したイヤホンが、都内の信用金庫などで試験的に導入されることになりました。

「軟骨で聞くイヤホン」で高齢者支援 都内の信金で試験導入へ

昨日の報道だが、いま朝のニューズ番組でも紹介されていた。僕は、このイヤフォンが初めて登場した10年以上も前に、確か Facebook で広告を見つけて「これは駄目だ」と即断したことがある。広告では、ジョギングしていても音楽がよく聴こえるなどと、危険行為を助長するような文句が前面に押し出されていたからだ。このたびは金融機関で高齢者向けに「個人情報に配慮する」などとデタラメなことを言って、情報セキュリティの専門家の意見も聞かずに自分勝手な社会貢献とやらに己惚れているみたいだが、こんなものを銀行に導入することは本末転倒だと言っていい。

そもそも、高齢者に重要な情報を大声で話すと周囲に聞かれるから良くないなどと、いかにも福祉の話をしているみたいだが、これは情報セキュリティの話であり、健常者や若者に向かって話すときでも周囲の他人に聞かれては困る情報を話しているのだという自覚が、金融機関に不足しているということでもあろう。銀行や保険会社などクライアントの機密情報を扱う事業者として、まともなレベルのプロトコルを採用しているなら、そもそも相手が高齢者だろうと若者だろうと口で重要な情報を話すこと自体を禁じるように訓練している筈だからである。

よって、高齢者にも聞き取れるように話すとか聞いてもらうという発想そのものが間違っており、視覚障碍者であれば個室や別室で説明したり対応し、そうでない人なら年齢に関わりなく重要な情報はタブレットや紙を使うべきなのだ。そして、まともな金融機関ではそうしている筈である。

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