Scribble at 2024-05-05 17:35:16 Last modified: 2024-05-05 17:41:06

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日本の国民と財産を守るセキュリティ・クリアランス、なぜ高市大臣しかやる気がない?

日本版の『ニューズウィーク』というのは、以前も書いたように Newsweek と比べて非常に記事の質が悪いし、そもそもアメリカでは Newseeek と言えばリベラルの雑誌媒体だというのが常識なのに、上の記事でもおわかりのように日本版はネトウヨやリバタリアン、あるいはネオコンの巣窟みたいになっていて、これは運営している CCC(ツタヤ)の影響なのかという気もする。

急いで注釈するが、僕はセキュリティ・クリアランス制度を始めとする国家機密の保護という制度について反対したり批判的な意見を持っているわけではない。情報というものは、僕ら自身のプライバシーから国家機密に至るまで、その重要性や、漏洩した場合の影響度(インパクト)を考慮して、色々な手段や強度での保護を必要とする。たとえば僕らのプライバシーについてすら、単純に僕自身がどこかで喋ったり書いたりしなければ保護できる情報もあれば(誰か他人についての評価や感情など)、僕自身が何をどうしようと保護するための対策を何も実行できない情報もある(戸籍や病院のカルテなど)。かようにして、情報と言っても価値や利用目的や運用媒体など多種多様な仕方で存在している。とりわけ国家機密については、それをなんであろうと誰もが自由に入手できるなんてことは古代の国ですらありえなかったわけで、所定の条件を満たす者だけがアクセスできるように制限するなんて当然のことだ。そして、その条件として当人の経歴に関わる情報を可能な限り集めて評価しなくてはならないということも、当たり前であろう。国籍、学歴、前科、職歴、渡航歴、人間関係、居住地、家族構成、こんな情報は評価するにあたって考慮して当然である。国の情報にアクセスしたいなら(そして国の仕事を受託する企業が従業員に国家機密へのアクセスを許可してもらいたいなら)、端的に言って情報を口外したり売買するような人間でないことを状況証拠によって示す必要があるし、更に言えば仮想敵国と何らかの関わりが「ない」という証明が必要である。

しかし、上記の記事や動画で書いたり喋っている内容は、まったく昔からの軍事おたくやスパイおたくのそれであって、政治や外交あるいは軍事機密などを語るに値しないと思う。MIT を出ていようと些末なことを幾ら知っていても、おたくには政策や人権など国家レベルの事案を語るだけの思想というものがないので、自分が知ってる範囲の蘊蓄や人間関係だけでものを語ってしまう。そういう蘊蓄を聞かされると多くの人々はこういう人物をエキスパートだと勘違いしてしまうのだが、それらが根本的に生成 AI でも語れるような些末としか言いようがない情報だという見識をもっている者から言えば、どうでもいいことを話している三流のジャーナリストにすぎない。

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