2018年06月22日に初出の投稿

Last modified: 2018-06-22

ただいま当社では、管理系を除いた他のいわゆる「プロフィット(営利)」と呼ばれる部署で、パソコンの利用環境をマルチ・モニターとして業務に携わる従業員が続々と増えている。これをシングル・モニターへと戻す人はいないので、確かに使い勝手は良いのだろう。ただ、問題はマルチ・モニターを導入するためには、あたりまえだが複数のモニター機器がいるということだ。そして、いま当社で続々とモニター機器を買い足さなくても良い(したがって稟議を必要としない)のは、簡単に言うと退職者も半年おきくらいで当社を出て行っており、結果としてモニターやパソコンが余っているからだ。それゆえ、モニターだけではなくパソコンも(3、4年前のそれなりに古い機器だが)10台ていど余っている。更に、以前はパソコンの多くがリースだったので、どのみちリースの契約満期がやってくると大半は返却していたのだが、ここ7、8年は購入しているため、廃棄しない限りは何年経っても倉庫に機材が貯まっていく。

そういう総務・人事・財務系の微妙な話題もさることながら、そもそも僕はマルチ・モニターを検討したことが一度もない。これは連れ合いに何度か「なんでそんなことをするの」と不思議がられているのだが、僕は何か作業するたびにアプリケーションを起動したり終了させたりしていて、せいぜいタスクとしてアプリケーションを切り替えながら作業するのは、二つが限度だ。そして、たいていの作業はこの環境で十分にこなせるので、さほどマルチ・モニターを必要だとは感じなかったのである。Alt + Tab でタスクを切り替えながらの環境では、アプリケーションが二つなら Alt + Tab でそれぞれのアプリケーションへのフォーカスを toggle して使えるから直観的に対処できるが、三つ以上になると Alt + Tab を何回押せば本当に目当てのアプリケーションにフォーカスが移るのか、実は直観的によくわからないことがあるので、その一瞬の判断や予測が面倒臭い。したがって、個々に処理するタスクをアプリケーション二つていどでこなせるように調整しながら敢えて自分自身の作業環境を維持してきたとも言える。そして、そうすることに強い正当性がないなら、もちろん拘るべき合理的な根拠などないただの自意識プレイにすぎないのだから改めるべきではあろう。

繰り返しになるが、アプリケーションを二つに制限する理由は、シングル・モニターでパソコンを運用している僕にとっては明白だ。たとえば、アプリケーションを三つ起動してみよう。いま、ちょうど本日の業務を始めたところなので(じゃあ、なんでこれを書いているのかという問題はあるが<笑)、ブラウザ、ファイルマネージャ、そしてメールクライアントを起動している。もちろん、いまフォーカスが当たっているのは、このメモをオン書きしているブラウザだ。ここで Alt + Tab を使うと、次にメールクライアントにフォーカスが自動で移り、メールクライアントのウィンドウが出てくる。そして再び Alt + Tab を使うと、再びフォーカスはブラウザに移る。つまり、Alt + Tab では「直前にフォーカスが当たっていたアプリケーションやウィンドウ」が IME の変換履歴のように、フォーカスを移す候補の筆頭として配置される。つまり、Alt + Tab を1回実行するとブラウザ、2回でファイルマネージャ、3回でメールクライアントのように、位置が固定されているわけではないため、他のアプリケーションへフォーカスを移すと、Alt + Tab で次にどういうアプリケーションの順番となるかについて、Alt + Tab を何回実行すれば期待するタスクにフォーカスが移るかを、実はわれわれユーザが覚えていなくてはいけないのだ。このような場合、パソコンの動作は確かにヒトよりも正確かもしれないが、動作するに当たっての仕様や設計思想はヒトどうしの比較であり、そこにおいてはこういうバカな設計思想よりも僕の直観が正しい。正しい人間が、どうしてバカの設計した仕様に最適化して行動を変える必要があろうか。もちろん Microsoft のサイトなどは調べて、このクソみたいな仕様をどうにか「アプリケーションを起動した順番で固定」とかにレジストリで設定できないものかと探してみたが、レジストリで設定できるのは、せいぜいサムネイルの大きさや背景の壁紙など、Apple じゃあるまいし、作業の効率と何の関係もないどうでもいいことばかりだ。

ということなら、Alt + Tab (マルチタスキング・ビュー:MTV)など無視して、マルチ・モニターにすれば切り替える必要などないというのが(アメリカ人が好きな言い方だと)"the next logical step" というやつだ。確かに、僕はマルチ・モニターで作業したことが一度もないので、とりわけ自分自身にとっての使い勝手についてならなおさら、良し悪しを無暗に語る資格はない。よって、導入しても良いとは思っている。もちろんそうなのだが・・・実際のところ、アプリケーションを一つか二つ立ち上げて一つずつ潰していくという従来のやり方でも、関西で屈指の生産性を誇るウェブ技術者として広告代理店さんには名前が通ってるくらいの実績はあるのだが、まだ向上させられるからといって、50歳になろうかという人間が大してリターンもない業界で、いまでも常人の3倍くらいはある生産性を5倍にしたところで何になるというのか。

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