2018年09月11日に初出の投稿

Last modified: 2018-09-11

Aさんの要求は、プライベートでは勉強したくない、でもプライベートで勉強している他のエンジニアと同じように成長したいということだったと思われますが、正直こんなこと私に一体どうしろというのか。

「プライベートでは一切勉強したくない」と言っていた社員のこと

僕は、当然のことだが昔から有能なので、PHP でも Python でも業務で必要となったら概説書を買ってきて、業務時間にも読みながら少しずつ動くコードを書いて言語を習得した。ウェブ・アプリケーションの開発言語を自宅で勉強したことは殆どないが、自分のサイトに実装するコードを自宅で書いているくらいなら頻繁にやっている(この Notes も、自分で設計・開発した簡易 CMS で運用している)。

ちなみに、別に必須ではないが、僕が読んだ概説書は殆どが洋書であった。Wrox とか Unleashed とかの分厚い本が多いシリーズだ。僕がプログラミング言語を勉強し始めた15年前と言えば、日本語の本で十分な分量の概説書と言えば、せいぜいオライリーから出ていた Perl のラクダ本くらいのものだった。いまでは想像できないと思うが、PHP なんてプログラム言語は、開発ベンダーでは知らない人の方が多かったのだ。しかるに本も殆ど出ていないので、英語の概説書の方が安くてページ数も多くて色々と書いてあるので、昔は洋書を買う方が圧倒的に有利だったのである。

それから、僕は Zend の資格を持っているし PHP のプログラマとしての実績が圧倒的に多いのだが、中学時代に SHARP BASIC (SB-5520) とかハドソンの Hu-G BASIC とかアセンブラ言語を学んだし、ウェブ・アプリケーションについても最初は Perl を習得したのである。PHP は前職で初めて使うことになって、それこそ業務時間に習得した。Python はいまの会社で某テレビ局の案件(みかかが持っている楽曲データを使った、ガラケー向けの検索サービス)で使うことになって習得したし、C 言語も新聞社のサイトにバナーを表示するプログラムを納品するという目的のためだけに覚えた(新聞社のサイトを運用するサーバというのは、インタープリタ型の言語がサポートされていない場合がよくある)。なので、必要があれば PHP 以外の言語でもあれこれと習得して使ってきた。

「Aさん」のように、自宅ではプログラミングを全く勉強したくないが、技術力を維持したり向上させたいというのであれば、米村さんも書いておられるように、業務時間中の研修において他人の3倍くらいの効率でものごとを習得したり技術力を引き上げて、実務で開発している最中にも実装にかかわるノウハウや経験を他人の3倍くらいは身につけたり試行錯誤を繰り返して結果を引き出すほかは無い。つまり、僕のように常人の5倍(笑)とまではいかなくても3倍ていどの生産性をもつ人間とならなければいけない。そして、そのためには、学んだことを他人よりも深く広く理解して応用範囲を広げられるようにしておく必要があるので、プログラミング言語を自宅で勉強する必要は無いが、数学や英語を始めとする色々な(別に科学哲学は勉強しなくてもいいとは思うが)知見を増やしておかなくてはいけない。プログラミングを勉強したくないという凡人が、他人と同等か他人を越える結果が欲しいなら、それしか方法はないのだ。

もちろん、人は一つのことだけしか生き甲斐や趣味にしなければいけないと決められているわけでもないので、プログラマがプライベートでは人気 DJ でもいいし書道の師範でもいい。ただし、現実にはそういう人々は書道家としては二流だし、DJ としても二流であるほかは無い。凡人がいちどにあれこれとやって、そのどれかで極めるなど不可能なことだし、逆に言えば舐めるのもいい加減にしろという話だ。確かに、仕事である開発なりコーディングを自宅で勉強しないのを「舐めている」と言うのは不適切だが、業務時間でなければ関わりたくも無いものを生業にするというのは、職業人やプロという以前に、システム開発やプログラミングに携わる一人の人間として不適応としか言いようが無い。つまり、職業人として成果を上げるプログラマというのは、寧ろ人生の殆どがプログラミングや開発への関心によって占められており、その人生の一部を業務時間として提供しているだけだというくらいの人たちなのである。

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