2019年10月25日に初出の投稿

Last modified: 2019-10-25

インターネット接続事業者大手ビッグローブが実施した「お金に関する意識調査」によると、1カ月間に自由に使える金額の最多は「1万円未満」となり、約2割を占めた。全体の約9割が「貧富の格差」について感じることがあると回答。毎月の出費で負担に感じている費目としては、食費が最も多く、全体の約3割、20代では約4割を占めた。

自由なお金、「月1万円未満」が2割で最多 民間調査

子供を育てている家庭なら、もともと父ちゃんの小遣いなんて大して多くない。何人かを育てていればなおさらだろう。弊社でも若い世代の大半は役員の奢りでもなければ飲みに行ったりしないし、バック・オフィスの人員にも昼食は吉野家で牛丼の小盛だけという人がいた(もちろん、当社のファイナンスや原資配分や給与体系や人事考課の不備という数々の重大な欠陥も確かにあるが、しょせん大半の企業なんて凡人が経営して凡人がマネジメントし凡人が働くのだから、その程度の凡庸さは従業員自身の凡庸さと同じ程度だろう。悪意や役職として看過できない欠陥があればともかく、われわれ凡人はお互いに矮小で無能な存在どうしでやりくりする他はない)。『サザエさん』の波平さんは毎日のように赤ちょうちんで一杯やってから安物の寿司をぶら下げて帰るかのように描かれているが、あれは番組と同じで週に一回であるということがポイントだし、実は波平さんが飲んで帰ってくるシーンは毎週のように出てくるわけではない。現実のサラリーマンでも、仕事終わりに管を巻く人々のステレオタイプとも言える新橋で飲み歩いている連中は、簡単に言えば内幸町や銀座付近に勤めている大企業に戦後のどさくさか情実で入社したような凡人どもにすぎず、凡人ゆえにステレオタイプとして扱いやすいし、大企業の人間なのでおいそれと新橋近辺の官公庁や電通にとって不愉快なことは口走らないわけだ。

ともあれ、もともと大半のサラリーマンに何万円もの小遣いはない。それに平均して4万円などと言われるが、その多くは休日のクソ接待ゴルフや無能どもの歓送迎会の割り勘や会話したこともない同僚に起きるあれやこれやの冠婚葬祭などでも消えていく。実情をご存知の方ならお分かりのように、病院の多くでは給料から強制的に懇親会などの名目で意味不明なお金が差っ引かれるという(亡くなった母親もたくさんの病院に勤めたが、その大多数で給与からこういう徴収があって手取りが目減りしていたらしい。だいたい、ハローワークや転職サイトに掲載されている看護師の給与なんて、実際には予想される手取りの8割ももらえないのが実情だ)し、他にも多くの会社では社員の持株会があって、およそ上場できもしない会社ですら給料からいくらかを捻出して《連帯責任》の一翼を担わされる同調圧力がかかる場合もあるようだ。

こういうわけで、家計の中から自分に割り当てられた金が何万円かあるということと、実際に自分が自由に使える小遣い幾らかあるという話は別なのだ。もし上記の調査が後者のような本当の小遣いの実情を伝えているというなら、そういう金額は実際のところ昔から大して変わっていない可能性がある。

それから、次に家計の中で負担に感じている費用を質問しているが、回答者の大半がサラリーマンだとすると、はっきり言って給与明細など殆ど見てもいない人間が多いと言われる実情で社会保険料や住民税の金額も分からないような連中が、それらの保険料や税金を負担だと回答するのは、これはテンプレ回答だと判断していいだろう。何かお金に困っていたら「ゼイキンノセイダ」という日本語らしき音声を発話すればいいと思い込んでいる人が多いのだ。もちろん、保険料や住民税が(何と比較してか知らないが)安いと言うつもりはない。僕の場合、健康保険料と厚生年金保険料と雇用保険料を合算すると7万円くらいになる。支給額の中での比率はそれなりになるし、税金の合算である25,000円くらいを足すと合計の控除額は10万円ていどとなって、これはこれで税制の是非を考えたりせずに「比率が大きい」と言う根拠はないにしても、一定の金額が差し引かれるのは事実であり、現在の物価で10万円というお金そのものの価値はうちの家計では非常に大きい。たとえば、一ヶ月ぶんの家賃が払える金額というのは生活するために大きな意味があるだろう。しかし、だからといって不当に徴収されているのかどうかを判断する基準をサラリーマンが持っているのかというポイントに移ると、そんなことはぜんぜんない。本当に切実なことではないからこそ、アンケートで気軽に口先だけの不平不満を述べるにとどまり、たとえば投票行動には何も反映させないわけだし、組合活動をしろとまでは言わないが、チャンスを見つけてどんどん転職することも考えないのだろう。

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