2018年02月14日に初出の投稿

Last modified: 2018-02-14

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ようやく『パタゴニア』を読了した。池澤夏樹さんの解説が指摘しているように、密度の濃い作品で、個々のエピソードが一つの評伝として書かれてもいいくらいだ。それに、こういう作品は厳密さや正確さをどうこう言っても仕方が無いと思う。

なお、オンラインで見かける『パタゴニア』の書評や解説の類は、必ずと言ってよいほど芭蕉の話を引き合いに出す。僕はこれにはかなり辟易していて、たとえそういう裏話が業界で知られていようと、必要以上に日本人として強調するのは馬鹿げていると思う。それなら、チャトウィンが同じくらい心酔したロバート・バイロンやパトリック・リー=ファーマーやジュール・ヴェルヌの作品は、いったい日本で翻訳がどれくらい手軽に読めるのだろう。子供の国語の副読本としてすら販売されていて犬やお使いロボットですら手に入れられるような『奥の細道』を強調しても、安っぽいナショナリズムを無自覚に俗人になすりつけるだけだろう。

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