2018年02月19日に初出の投稿

Last modified: 2018-02-19

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会社から帰宅したら、注文した古本がまとめて全て届いていた。合計で5冊の本をバラバラに四つの事業者へ注文しており、一冊あたり送料を含めても数百円の本を丁寧に梱包してもらっている。これは『ORのための基礎数学』という丸善のシリーズで、手に入るうちに全巻をまとめて買っておいた次第だ。今年に入って科学哲学の歴史や情報セキュリティマネジメントの歴史をたどるという趣旨で、戦後から後のアメリカで普及してきたマネジメントや管理工学あるいは OR とかシステム分析といった話題を追いかけている(そういや、酒井さんも似たようなテーマを追いかけてたようだが)。RAND 研究所の本を読んでいたのも、そしていま『〈標準〉の哲学』を読んでいるのも同じ趣旨からなのだが、そういう経緯において実際に使われていた工学や数学や経営学の色々な技術とか思想を調べていて、どうも PERT やら OR どころかゲーム理論ですら、実はなかなか普及していないということに気づいたのであった。先日も書いたように、アメリカですら戦後すぐの時期は経営者の中に大卒が1割もいなかったわけだが、いまでこそもっと大卒の割合は増えたし、日本でも同様に経営者の学歴だけは高くなっているが、その実質はどうであろうか。「大卒」という経営者の何割がゲーム理論を学んだりテイラーの科学的管理法を教養として学んだことがあるのだろうか。仮に、工学部や理学部の出身者であったとしても、その大半は経営について必要な素養を殆ど身に着けていないのではあるまいか。いや、たとい MBA を持っていようと中学レベルの連立方程式を解けるかどうかすら怪しいのが実情ではないかと思う。

したがって、この『ORのための基礎数学』は僕が生まれた1960年代末から1970年代前半にかけて出版されたものだが、50年くらい前の本に書かれている内容ですら、いまでも十分に素養として身につけておく意味があると思えるのである。線形計画法、最適値問題、待ち行列の理論、ゲーム理論と、IT 統制を指導するべき CIO や CTO なら知っていて当然の素養だと思う。もちろん、僕がこれから CIO や CTO になりたいと思っているわけではなく、既に僕は企業の CPO としてこういう素養を身につけてもよい立場にあるので、学んでおきたいと思っているだけだ。それにしても、50年前の書物でも読むに値する内容が維持されているというのは、やはり感心するべきことだし、面白いとも思う。

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