2018年11月16日に初出の投稿

Last modified: 2018-11-16

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法律×IT領域で起業・サービス普及しやすく——LegalTech協会発足、RPAテクノロジーと業務提携も

規制緩和を目指して、要するにオンライン・サービス事業者が口利き屋になれるようにしようってわけだな。現在は弁護士でもない者が法律事務を代行だろうと受けることはできないので、窓口だけはネット企業に任せられれば助かるということなのだろう。そして一度に多くのデータを処理できるようになれば、記事でも紹介されているようにクラスアクションも簡単になる。でもね、本当にそういう口利き屋がたくさんいる世の中が「よい社会」なのかどうかは疑問があるよね。たとえばクラスアクションというものは法律制度なのであって福祉制度ではない。しかるに、「横暴な大企業を相手に泣き寝入りするしかなかった革命的プロレタリアートや弱弱しい庶民」を助けるような、『破れ傘刀舟悪人狩り』のようなものとは違う。Twitter でネトウヨに煽られたていどで日弁連に弁護士を懲戒請求してしまうようなバカが揃えば、逆にボタン一つで(これもまた古臭い喩えだが)簡単に他人の生活を混乱に陥れられる。

「クラスアクション」という言葉が出回るようになった80年代の後半に弁護士志望の友人と話したことがあるのだが、弁護士諸君にしてみれば、必要とされるからやるのだと言っていれば仕事の言い訳にできるし、「よい社会」なんてどうせ自分が死ぬまでは訪れないのだと言っては、現状を肯定していればいいのかもしれない。現生利益を優先するなんてのは、しょせん虫や植物でも持っているような嗜好と同じであって価値観ですらないんだから、誰でも何も考えずに生きていてもたやすく受け容れる。しかしそれでは現状すら良くできない。したがって、少しずつ現状を改善するところからだけでも始めなければならず、それが自分の死後でも達成できない理想的な社会の制度なのかどうかは分からないが、現状を改善する目的として、そういう理想的な制度を見据えておかなくては何も提案できまいという点では一致したと思う。

よって、必要とされる実務を効率化するために、当事者の全てにとって有益なサービスを提供できる環境を整えようということなら分かるが、いたずらに IT ベンチャーのグレーゾーン上等なチンピラ発想を法律事務に取り入れて、個人情報保護法くそくらえ的な都内のクソベンチャーどもに実務をかき乱されてはかなわないというのが、いちおう法学部を出ている人間の感想だ。

ちなみにだが、上記はサイトの一部を画像として保存したものだ。"Japa" なんて国はないと思うが。

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