2018年03月07日に初出の投稿

Last modified: 2018-03-08

志賀: いざ自分でブログを書いたり発表したりしてみようと思っても、調べてみると結構解説がでてきて、もうどこかに書いてあるよなあという気持ちになるんですよね。完全に真新しい情報ってほとんどないので、難しいです。

【徳丸浩×LINE】なぜ、若者は情報発信しないの?─三世代の視点でセキュリティエンジニアを分析!

ざっと目を通したんだけど、やはり基本的に何かおかしいんだよね。この手の企業を前提にしたセキュリティの話って。完全に産業構造の上に乗っかって議論してるわけだけど、当人が分かってるのか分かってないふりをしているのかも、よくわからない。

たとえば、この対談には LINE の人が出てきてる。LINE が出資してる学術団体に「ひろみちゅ」がいるくらいのことはプライバシーやセキュリティに関心をもってるネットジャンキーなら誰でも知ってるだろうけど、この団体が設立されてから何の業績も上がっていないという一点だけでも、新潟や京都の教員も含めて飼い殺しになってると思いたくなるのは人情だよね。それに、ひろみちゅは個人のブログでも条文解釈とか立法過程みたいな話題に没入し始めてるじゃん。

要するに、日本では特定企業や産業構造から独立して食べていくなんてのは困難だから(地方自治体に伝手でコンサルとしてぶら下るくらいしか手段がない)、若手技術者どころか誰も正論なり高度な話題を口にする気がしないんじゃないのかな。特に、情報セキュリティやプライバシーというのは法律と切り離せないけど、特定の企業や業界にいることでしか生活を立てていけないなら、法律や規範に沿った中立公正な発言なんてできないし(上場企業の法務部ですら、建前プレイヤーとして優れた人物しか発言できまい)、ものを書かせてはもらえないだろう。そして、ITゼネコンで偉くなった人だけが大学の教員として招聘されたり、セキュリティ系の業界団体に天下ったり、神奈川の大学院大学とかに勤められるんじゃないの? そうして、日本で情報セキュリティについて何かを書かせてもらっている人たちを見ても、言っちゃ悪いけど名和小太郎さんや大谷卓史さんが書いてるような、いかにも日本人的というか、体系的な思想や技術的な刺激のかけらも感じられない随筆集みたいなものしか残せないと。つまんねーよな、実際問題。技術や実装あるいは学術的な内容にも強い関心があればあるほど、徳丸さんのような通俗的なステージでやってる人にしても、大学や各種業界団体にいる人にしても、産業人としてやれる範囲のことはなるほどやっていて立派だとは思うけれど、はっきり言って「大人」のロールモデルとして全く魅力がないんじゃないかな。若者にあーだこーだ言ってる場合じゃないって。

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