2018年11月20日に初出の投稿

Last modified: 2018-11-20

これまでに WordPress 関連の書籍やウェブサイトで真面目に取り上げられたことがあるのかどうかは分からないが、僕はプロダクション・レベルの実装方法として WordPress で動く管理システムとフロントエンドのシステムとを分離するというアイデアを採用し、電通・博報堂・JR西日本コミュニケーションズ・大広さんらの案件(もちろんナショナルクライアントが大半の案件)で10例近くは実績がある。誰が最初に言い始めたのかは分からないが、Matt が関西のイベントにやってきて Nao さんや水野さんや古荘さんらとも言葉を交わした当時(2009年の、それこそ "WordCamp Kansai" というタイトルすらついていない「関西懇親会」だったが)でも、プラグインの自由闊達な開発でシェアを伸ばしていくのはいいが、敷居が低すぎるために、ユーザとしての初心者どころかプログラミングの初心者までサポートする必要があるんじゃないかといった問題が既に出ていた。

詳しい実装の手順は今後の記事で丁寧に解説しておこうと思うが、この管理システムに特化した実装の手法、暫定的に「AD/FE 分離型」とでも言っておくと、AD/FE 分離型の実装でサイトを構築する際に最も注意を払うのは、実は実装時ではなく実装した後のメンテナンス・フェイズだ。サイトを公開した後のメンテナンスで最も頻繁に出くわす話題は、納品する側の我々の側の人間の中に、AD/FE 分離型を全く理解していないディレクターや営業やコーダーが必ずいるということだ。つまりはシステム開発やサーバやネットワークについて全く知識がないのに IT 企業の営業やプランナーやマーケターを名乗ったり、ウェブ制作のディレクターをやっている人間が山のようにいるのだ。したがって、クライアント側の人々に IT やウェブ開発やネットワークについての知見を仮定してはいけないのは常識の範疇だが、当サイトで何度も指摘してきているように、受託側のウェブ制作・構築の業界にいる人間の大半も、実はシステム開発とかネットワークとかコンピュータなんてまるで分かっていないのだ。はっきり言えば、ウェブ制作会社の人間の大半は、いまその場で受験させても「ITパスポート」試験にすら合格できないだろう。

したがって、AD/FE 分離型の実装を丁寧に説明しないといけない本当の相手は、自分の会社の人間なのである。そうしないと、サイトが公開された後で「Google Sitemap Generator というプラグインを実装していただきたいのです」などという無意味な要望を平気で口にするのだ(フロントエンド側はデータベースからフレームワークを使って記事データを取得して表示しているので、WordPress のプラグインなど1億個インストールしようと何の関係もない)。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook