2017年12月15日に初出の投稿

Last modified: 2017-12-15

人手不足で倒産増 外国人就労拡大を要請へ

Twitter で酒井さんがお怒りなのは、恐らく外国人を働かせる場合に、昨今のマイナーメディアで報じられているように賃金や生活条件が違法と言える雇い主やブローカーがあって、特に研修生や留学生の実態が酷過ぎるという事情もあるのだろう。したがって、現状のまま「外国人の就労は原則、専門的・技術的分野などに限定し、大卒や10年以上の実務経験などを条件としている。しかし、日商は条件が厳しすぎるとしている」という理由で就労の条件を変更しても、堂々と海外の高校を出た若者を「奴隷」として雇いやすくなるだけだという可能性はある。

しかし、「弱い立場の人を事実上で使役するような企業は無くてよい」という趣旨の政策を選択してよいかどうかは自明ではない。なぜなら、人間の大半は無能で凡庸なのであり、更に弱い立場の人々を低劣な労働条件で雇用しなければ事業を継続できない商材や業容の会社など山ほどあって、消えてなくなればいいと言っても大半の企業が消えてしまっては別の問題が出てくるので、その備えがなければ凡人を切り捨てる政策など実行できないからだ。そういう凡人どもがヤクザやチンピラ、あるいはイージーな生活保護の受給者とならないようにするには、やはりセーフティーネット(これは何度か指摘しているが、「善良な人々」を保護するものではなく、凡人対策でしかない。草の根 NGO/NPO の経営者や通俗左翼は、余計な価値観を混入するのはやめてもらいたい)を用意しておく必要があろう。

もちろん、僕は多くの公共政策(特に福祉政策)とは別に扱える限りでの「公正な市場」を支持するので、無能な経営者や株主の企業は即座に市場から退場せざるを得なくなるような市場が望ましいと思っている。ただ、そこで「一巻の終わり」として CEO や CFO がいちいち拳銃自殺したりホームレスになっていたのでは無駄な社会的コストがかかってしまうので、市場からの退場者にはそれなりのペナルティを科した上で引き続き社会の一員として生活してもらうのがよい。そういう人々でも、「社会からの退場者」ではないのだから・・・と、70年代以降に増えた「寄り添い系」またはセンチメンタルな社会学者や評論家が書くエッセイみたいなフレーズで締めくくっていても世の中は実は 1mm も良くなるわけがないので(そういう書き物は同情してくれる「やさしい💛(キャバ嬢風の語尾上げ)」読者に、それこそ消費されるだけだ)、まずは弱い立場の研修生や留学生を守ることが先だろう。酷過ぎる中小零細企業は、望むらくは「一部の」企業に限られると想定すれば、まずバカを下から順番に駆逐していっても大きな社会的コストはかからない筈である(そういう想定ができなければ、最低賃金といった制度は実行できないはずだからだ)。

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