ある日の出来事
2007年08月04日 23:51
週に3日はタクシーで帰宅するような生活が続く。労働基準監督署の建物の外では特に珍しくもない、IT業界のありふれた光景である。既に正面玄関のシャッターが降りて、地下からテナントビルの外へ抜け出てくる頃になると、路上にはタクシーが並んでいるだけだ。いつもはDビルの前に6~7台くらい並んでいるが、今日はなぜか2台しか停車していない。しかも、先頭の車では運転手がシートを倒して、外まで聞こえるほど大きな声で「ぐぁぁ、ごぁぁ」と、いびきをかいている。午前3時を過ぎると、何台かの運転手は仮眠しているので、こちらが遠慮して他の車を探してしまうくらい遅いのかと実感する。後ろの車に振り返ると、前で寝ているのは承知しているらしく、「こっちにどうぞ」と手招きしている。同じ会社のタクシーなので、同僚を気遣っているのか、それとも自分の売上にして早く帰宅したいのか。客の方が複雑な心持ちで後部座席のドアから滑り込む。
