[2002-09-29 14.08 (JST: GMT+0900) @256]
2002年09月29日 14:08
さて本日はそろそろ会社から引き上げるので書いておこう。
つい先日、「離婚するための費用が必要なのでカンパして!」とウェブ上でカンパを募るサイトがどんどん出てきているという話を読みました。たぶん日本でも、アメリカ大好きな沖縄のラップ小僧とか、あるいは渋谷で VJ 追っかけてるねーちゃんとかも、そのうち「みんなで一緒にカンパしようよ!」とかいったノリで始めるに違いない。もちろん殆どの人は無視するわけですが、そうすると今度はるるる~とか BGM が聞こえてきそうな「落ちぶれ美学」に酔いしれた連中がサブカルチャー気取りで貧乏人の正義を振りかざす。で、馬鹿正直な「草の根運動」の爺さんとか共産党とかが、国家の一大事であるかのように騒ぎ出すというわけです。や~平和な国に住んでてよかったよ(笑。
こういうわけで、日本はあいかわらず「へんてこな社会主義国家」であります。法律学的、あるいは政治学的には自由主義かもしれませんが、なんだろ、社会学的に見ると日本が社会主義国家と変わらないってのは多くの人が感じていることだろうと思う。実際にマスコミで「農村社会主義」とか発言する人もいます。たいへんに砕けた言い方をすると、社会主義というのは「資源や知識や財産等々をみんなで公平に分配する」ことであります。したがって雇用を均等に配分するという、自由主義の国でもやっていることが同じように通用するため、外から見ると自由主義なのか社会主義なのか分かりにくい。しかし一つだけはっきり見分けられる基準があります。それは、「自己責任かどうか」という点です。いま、またぞろ緩やかなバブルを目指して株式投資を募る連中がしばしば口にしている、あの「自己責任」というやつですね。
もちろんアメリカのような自由主義国家の典型でも、全くの自由放任ではありません。そういう意味で、現代の国家はどれも混合型と言ってよく、純粋な社会主義とか自由主義という国家はどこにもないでしょう。しかし一方の端をアメリカとして見ると、確かに自己責任を貫徹していると思う。それゆえ、最初に言及した「カンパしてくれよ」サイトは一時の流行に過ぎず、やがてこんなものは(失礼な話ですが)女性の場合はアダルトサイトにでもなるだろう、ということが簡単に予想できる。
そもそも、この下らない「カンパしてね」サイトはデジタル・デバイドの典型と言ってよいでしょう。なぜなら、本当にかどうかはともかく、自堕落な人生やセックスに明け暮れていたような 18 か 19 くらいのガキの離婚費用をカンパするくらいなら、アフリカで鉛筆一本も買えない 18 か 19 の女の子にカンパする方が道徳的にも(いちおうは)正しいと思える。しかし、そもそもアフリカの女の子はどうやって ISP の接続料金を払うのか。いや、自宅にマシンなどないだろうし、電気すら通っていないところに住んでいるかもしれない。つまり、そもそも「カンパしてよん」サイトを立ち上げている時点で「お前にはカンパの必要なし」と言っていいわけだ。もちろんアメリカとアフリカでは生活水準も物価も違っているけれど、問題はそういうところにあるんじゃなくて「アメリカ人ですら自己責任ということが何なのか分かっていない奴が増えた」という嘆かわしい事実です。
