ユーラシア・ブックレット

2008-10-07 00:33 / scribbles

数年前からシルクロードに関連する番組や書籍を求めているわけですが、ジュンク堂で「ユーラシア・ブックレット」という冊子が出ていることに気づきました。

この冊子は「ユーラシア研究所」が編纂しているものです。もともとソビエトを研究していた民間の研究所だったらしいのですが、ソ連の崩壊後に「ユーラシア研究所」と改称しています。ここが編纂しているのが「ユーラシア・ブックレット」であり、2000年から現在までに120巻を越える冊子が刊行されています。

シルクロードを行く―中央アジア五カ国探訪 (ユーラシア・ブックレット No. 122)

先日、その中の『シルクロードを行く – 中央アジア五カ国探訪』(清水陽子, No.122, 2008)を購入してみたわけですが、他にも人物評伝や紀行、歴史、民族、社会、文化、政治、地理といった、多彩な視点から書かれた冊子が出ています。今後、次のような冊子を購入したいと思っています。

カスピ海エネルギー資源を巡る攻防 (ユーラシア・ブックレット No. 120)

・・・えーと、もっと他にもあるんですが、WordPress の編集画面の都合で、下の方に掲載されている書籍情報をドラッグできないため(笑、一冊だけご紹介しておきます(WP-Amazon は右のペインに表示されたし、WP 2.5 までは編集画面のアイテムを並び替えできたのでマシだったのですが、WP 2.7.x では改善してほしいなぁ)。

で、そのユーラシア研究所のサイトを探してみると、いま左のリンクをクリックした方はお分かりのとおり、トップページに 5MB の画像をそのまま突っ込んでいる豪快なフロントページが出迎えてくれます(笑。ページには 756px × 569px で表示されていますが、もともとは 3648px × 2736px という、いかにもデジカメで写した画像をそのままアップロードした類の画像です。いま Photoshop で表示サイズに直してみると、30% 圧縮で 98kB くらいですし、こんなに大きくしなくてもよいでしょうね(報道写真ではなくキービジュアルとして使っているのでしょうから、これくらい手を加えてもいいと思います)。あと、「ユーラシア・ブックレット」の紹介ページにある右側の画像も写真サイズをプロパティで小さくしているだけなので、ページ全体の表示スピードの 98% を、この画像の読み込み時間で使っています。

で、今回は一般ユーザさんの制作物に突っ込むなんてことは趣旨ではなく(笑、このブックレットの紹介をしたかっただけなんですね。サイトの情報では、来年が創立20周年らしく、記念のシンポジウムが開かれるそうです。また、このブックレットは韓国版としても発行されるそうで、これからも続けて発行されてゆきそうです。

もともと僕は玄奘三蔵の評伝を読んでシルクロードに興味をもち、中国から中央アジア、そして中近東の本も色々と読み進めていったわけです。それから南アジアや東南アジアも、高野秀行さんの本などをきっかけに興味をもつようになって、ユーラシア大陸で残っているのは、実はいちばん大きいロシアなんですね。もちろん、北米や南米、あるいはドイツやアフリカと同じく世界中どこでも興味はあるのですが、何か躊躇するところがあって遠巻きに見ていたところがあります。

躊躇していた理由の一つは、やはりでかすぎること(笑。シルクロードの本を読んでいたときにタクラマカン砂漠の周辺に点在する地域の歴史とかを知ると、広大な土地で興亡の歴史があったことをうかがわせますが、ロシアはその比ではありません。ユーラシア大陸(5,492万平方km)の3割ほどがロシア(1,707万平方km)ですから。そんなわけで、ざくっとした本を読むと、あれだけでかいのにザクっとしか掴めないのはもったいないので、それなら色々な切り口の本をたくさん読めばいいなと思っていたところです。「ユーラシア・ブックレット」には多彩な分野の筆者が揃っているので、これらと一冊だけめちゃくちゃデカい本を読んでおこうというのが目標になりました。

それからロシアに手をつけるのに躊躇していたマイナーな理由としては、でかいだけではなく複雑すぎると思えたことにあります。ソビエト共産党の支配は終わりましたが、なんとなくヘンな雰囲気が残っていて、もちろんジャーナリストの暗殺だとか出版社への圧力だとか新興資本家とマフィアの関係だとか、自由主義国とは言い難い国のように思えます。なので、ロシアについて書いている人の著作について、そもそも信用できるのかどうかを判定するのが難しいと思ったわけです。落合信彦みたいに分かりやすいセンセーショナリストというか謀略論なら牧歌的でよいのですが、どこで当局から掴まされたウソなのかも分からないようなことを生真面目に書かれると、一般人がその裏をとるのは難しい。だいいち、読んだ情報の裏をいちいち取らなければ納得できないくらいなら、学術研究者としての修練はいちおう積んでいるので、自分で調査します。

もちろん我が国についてであっても、どこで官僚に吹き込まれたのか、いい加減な統計や内部調査を元にして国勢を語っている人も多いですし、もちろん情報の元がどこであれ(役所に限らず企業や現地の一般人であっても)無根拠に信用するには当たらないわけですが、いまのロシアは分からなすぎると思えたわけです。しかし、逆に言えば色んな分野でロシアに関心をもっているいろんな人の書いたものを読めば、その人たちが伝えていることの「総体」は、全員がアホでもない限り信用するに値するだろうと。今風に言えば「ソーシャルに」(笑、ロシアの全体像を理解するには、いろんな人の書いているものを読むのがよいだろうと思ったのでした。

それにしても、たくさんあるなぁ。

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KAWAMOTO Takayuki

Mr. KAWAMOTO Takayuki
also known as philsci
(birth day: Sep 20 1968)
live in Osaka city, Osaka, Japan.

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