最終更新日: 2008年11月22日

クラウドコンピューティングの覇者?

2008年07月25日 23:41

このほど Open Web Foundation の設立や、あるいは DataPortability それから OpenID など、各企業が提供しているネットサービスをつなぐ規格の話がもちきりです。それらの総体は、どこをインターフェイス(昔で言うポータル)にするかで競争は続くと思われますが、そこでは表に現れない覇者が登場するのでしょうか。

このほど、TechCrunch が伝えるところでは Open Web Foundation という組織が設立され、Facebook と Google のそれぞれ異なるフォーマットを連携させたり、ウェブサービスの共通仕様を策定することになるそうです。Open Web Foundation のサイトでは、「コミュニティが自らがつくって運用する規格(community-driven specifications)」を目指し、これまでのように企業や業界が手前勝手に立ててきた規格とは一線を画するかのように宣言されています。実際、規格の類はパブリックコメントに晒されるようです。しかし、これもまた新たな一つの規格団体と化してしまわないかどうか。恐らく、それはここで言われている「コミュニティ」の実態が何であるかに依存するのでしょう。

さて、こうしたデータやサービスの相互乗り入れは、既にご承知のとおり Facebook に Twitter がアプリケーションとして埋め込まれたり、iGoogle に del.icio.us がウィジェットとして埋め込まれたりしており、皆さんにもお馴染みとなりつつあります。ここから更に、サービスの利用権限という意味での認証・認可プロセスを OpenID などで補ってゆけば、或る一つのサービスに他のサービスが集約されてくるでしょう。当然 iGoogle や Facebook は、自社サービスに他のサービスを取り込んで、ストレージも他社との共同でユーザに相対することになります。まさにユーザから見れば、他のサービスは Facebook や iGoogle の一部の機能として認識されることになり、データもどこにあるのか不明瞭となり、いわゆる「クラウドコンピューティング」を享受することになる筈です。

こういう、ユーザのデータやストレージあるいはサービスを多くのサービスが共有していくとき、簡単に考えるとそのような世界の覇者は、他のサービスに「元のサービス」を提供している企業だと言えました。API によってサービスを提供している Google は、Google Maps によって成り立っているサービスの企業にしてみれば、足を向けて寝られない存在だった。しかし、いまやその関係も単純ではないでしょう。ポータルサービス(更にはブラウザ上のデスクトップサービス)は、iGoogle 以外にも Netvibes や Facebook や MySpace、あるいは mixi も競争相手となってきます。今後、そこでは「どんなサービスを取り込めるか」が鍵になってくるかもしれません。

ただ、僕はやはり Facebook のアプリケーションとして Twitter を表示するために、Facebook 上で Twitter のアクセス情報を入力するのは抵抗を感じます。この辺りは OpenID にも通ずる点ですが、認可にあたってアクセス情報がどんなふうに共有されるのか、あるいは共有されないのかが分からなければいけない。後ろで何をしてるのか分からなくてもよいと安心して任せるには、逆に後ろで何をしているのかが「知ろうと思えば分かること」として確立していなくてはならないのでしょう。その点では、Open Web Foundation に期待できるかと思います。

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