「このリストを友だちにメールで知らせる」
2009-05-16 00:00 /
日本アマゾンのサービスを使っていて、「このリストを友だちにメールで知らせる」という機能について、彼女と少し話をした。
そもそもこの話が起きたのは、僕はずっとこの機能を使ったことがなくて、初めて使ってみたら全部の書籍リスト(非公開を除く)を表示するページへのリンクが送られることに気づいたからだ。どういうことかと言うと、僕は「ウィッシュリスト」に15個の「リスト」を作っているのだが(非公開が一つある)、「このリストを友だちにメールで知らせる」というボタンを押してメールを送信したときは、自分が表示していた個別の商品一覧だけをメールで送信し、受け取った側がメールに記載されている URL にアクセスすると、「システム開発」というリスト(一覧)だけが単独で表示されるページに遷移すると思っていたのだ。しかし、実際は僕が使っているウィッシュリストとほぼ同じページ(非公開のリストだけが出ていない)が表示され、左のメニューからは他のリスト(一覧)にもアクセスできる。
彼女によると、商売としては他のリスト(一覧)も見てもらって相手に送る商品を選んでもらう方がいいだろうから、このやり方は不親切かもしれないが理解はできるということだった。それに、リストをメールで送るフォームには、個別のリストを送る旨の説明もないので、リテラシーが高ければ「ウィッシュリストというひとまとめのセット」を送ることは予想できるのではないかという。
もちろん、ユーザビリティとして不親切だという点ではどちらも意見が一致している。
まず、「このリストを友だちにメールで知らせる」というボタン(機能)のアンカーテキストを見ると、
- Amazon JP:このリストを友だちにメールで知らせる
- Amazon DE: この機能はない
- Amazon US: この機能はない
- Amazon CN: この機能はない(個別の商品をメールで知らせる機能がある)
- Amazon FR: Partager cette liste (share this list, ギフト扱いになっている)
- Amazon CA: Tell people about this list
- Amazon UK: Tell people about this list
となっていて、そもそもこの機能自体がない国もある。それから右上に表示されるボタンのテキストについては、一貫して「このリスト(this list)」となっている。
まず、僕はここがヘンだと思った。「このリスト」と言われれば、個別に作った商品一覧のことを意味するだろう。事実、ウィッシュリストがデフォルトで公開になっていることが問題になってから追加されたと思われる注意書きにも、
このリストの設定は公開になっていますので、一般のお客様による検索が可能です。
と書いてあって、これは明らかに、このページで表示されている個別の商品一覧を指している。ゆえに、ユーザビリティの観点からは「同一サイトの中で使われる呼称は、同じもの(UI要素、ページ、機能、あるいは説明していることがらなど)を指していなければならない」と言えるので、「このリスト」という表現でボタンテキストは「ウィッシュリスト全体(非公開を除く)」を指し、注意書きは「個別の商品一覧」を指すというのは端的に誤解を生む。
しかも、ボタンを押して遷移した先のフォームには、個別の商品一覧を通知するのかウィッシュリストに登録された一覧を通知するのか、そして非公開のリストは通知に含まれるのかどうか、そういった説明が全くないので、初めてこの機能を使う人は、非公開のリストまで送られてしまうのかどうかが分からない。もちろん、直感的には送られないはずだと信じたいところだが、アマゾンには「一般ユーザ」「友だち」「自分自身」という三つの公開レイヤーが想定されているように見えるため、「一般ユーザには非公開でも、メールで通知するような友だちには非公開のリストまで送られてしまうのではないか」という不安を覚える人もいるのではないか。
といった話をしていたのであった。
