WordCamp 関西懇親会 2009 (3)

2009-04-12 21:06 / wordpress

最後は、Matt のスピーチが終わった後のお話です。二次会以降のお話はひとまずオフレコとさせていただきます。

さて、今回の懇親会は、Matt の後で水野さんと小嶋新さんの短いスピーチもありました。まず小嶋新さんのスピーチはテーマを作成する手順というお話です。

WordPress でテーマを作成する場合に、みなさんはどのような手順で作業するでしょうか。今回小嶋新さんが紹介されたのは、Sandbox というテーマをベースにして、自分の目的に合わせたスタイルを適用していくという手順です。このテーマは automattic の人も手伝って完成され、後に Movable Type や Drupal 用にも移植されるほどの出来映えで、テーマをつくるときにベースとなる優れたブループリントとなりました。テーマを集めた WordPress Theme Directory にも、これをベースにしたテーマがたくさん公開されており、コンテストも開かれたくらいです。ただし、Sandbox は多くの場所で紹介されていますが、オリジナルのリンクとして紹介されている www.plaintxt.org/themes/sandbox/ は、2009年4月の時点でドメインが売却されることになっているので、WordPress Theme Directory からダウンロードして下さい。また、Google などで検索する場合は、”sandbox” という言葉が「試作用」という一般名詞としても使われている点に注意して下さい。例えば、”Design Sandbox” という名称で公開されている別物もあります(これらの良し悪しを言っているわけではありません)。

小嶋新さんのスピーチは、Sandbox を使ってテーマを作成する実践的な手順と言ってよいものだろうと思いました。実際に Sandbox という特定の雛形を使うかどうかということだけでなく、そうした雛形あるいはブループリントを運用するという工程を立てることが、効率的なサイト構築に資するのでしょう。中には、それはどんな人にも当てはまるわけではなく、殆どが制作プロダクションあるいは平たく言って「業者」だけの話だろうと思う人がいるかもしれませんが、制作している側のルールが定まっているということは、納品された側がテーマに手を入れる場合も効率よく変更したり修正できるので、発注側の方々にも効用はあると思います。また個人でブログを運営されている方の場合も、テーマに手を入れるときに、数ヶ月前に書いたテンプレートファイルのどこをどう修正すればよいのか、悩まずに済むかもしれません。とりわけ自分の自作テーマであれば、誰も教えてはくれないわけですから、コードの保守という点では個人でサイトを構築している人にとっても重要だろうと思います。

次に水野さんのスピーチは、「ショートコード」の紹介と実装例です。ショートコードとは投稿する内容を出力するときに独自のフォーマットを指定できるようにするプラグインで、詳しい説明は WordPress 日本語版ドキュメントの「ショートコードAPI」にあります。掲示板システムの phpBB で使われている「BB コード」のようなものと思えばよいかもしれません。例えば僕がこれを利用しているのは、MD ではあまり使っていませんがコードハイライトを利用するときですね。通常、PHP や JavaScript のコードを例示したり引用するとき、GeSHi というライブラリをベースにした WP-Syntax などのハイライト用プラグインを導入するわけです。ハイライトするためのプラグインは数多く出ていて、 <pre>, <code> のどちらかのタグを使って属性に言語の名前を指定するわけですが、プラグインによっては、これをリッチエディタの HTML 表示で記述してからビジュアル表示に戻すと、属性が消えてしまう場合があったわけです。しかし、ショートコードAPIに対応するプラグインを使うと、

[sourcecode language='css']
body { color: #000000; }
[/sourcecode]

と書くだけで、ソースを整形して表示してくれます(WordPress.com でホストされているブログは、はじめから上記のハイライト用ショートコードが使えます)。

水野さんのスピーチでは、実装例として QR コードの出力や Google Maps の埋め込み、あるいは認証ステータスに応じた画面のカスタマイズなどが紹介され、ショートコードを使えば、テンプレートにプラグインの独自関数を記述する場合と比べて、「このページは出すが他のページには出したくない」といった取捨選択が簡単にできます。もちろんテンプレートに場合分けの条件を書けば独自関数のままでも運用できますが、任意のタイミングで選べるという点ではショートコードの方が簡単です。

さて、小嶋新さんと水野さんのスピーチが終わって質疑応答となりました。先に Matt のスピーチの後で質問をされていた方が、しつこく Movable Type との比較という話題をされていたり(笑、あるいは納品するにあたって管理画面のカスタマイズをどのていどすればよいかといった、やや実務やビジネスサイド の質問をされていました。あとで二次会のときに「関西だとそういうところが話題になるのも分かる」という話は出ていましたが、無理からぬことかもしれません。それから、水野さんは会場の予約がとれたら大阪で WordPress の説明会やレクチャーを開きたいとのことです。

といった次第で、後はめいめいテーブルで歓談しながら、22時を過ぎて会場を後にしました。当社で一括導入させていただいているセキュリティソフトの認定正規代理店をされている EC Studio さん、昨年の CSSNite で野菜を配っていた(笑、SoyCMS でもお馴染みの古莊さん、といった方々ともお話が出来ました。そういや、同席だった人から URL を名刺に書いて渡されたのですが、アクセスできなかったので、もしここを見つけたらあしからずご容赦ください。

それからお開きになった後、二次会にお誘いいただいて参加しました。Matt は「眠たい」と言ってホテルに帰って行きましたが(笑。二次会では、主催のみなさんともそれぞれ話をさせていただきました。水野さんやマクラケン直子さんとは少しだけお話しできたのですが、それぞれ WordPress をもっとこんなふうに使ってもらったり知ってもらいたいなぁという期待だとか、特に日本でどうしていけばいいだろうかという課題をもっておられる様子が分かり、勉強になりました。僕はかつて Windows 用の互換シェルである LiteStep や geoShell の紹介をしていたときに、その当時は殆ど C++ のコードを書けなかったので、ドキュメントの翻訳というところで何かできないかと思ってやっていましたが、WordPress については「それなりに」PHP のコードを書けるとは思うので、他にもできることはあるのかなと思います。

ともかく、ひとまず Kansai 懇親会では皆さんお疲れ様でございました。

4 個のコメント

  1. 小嶋新 says:

    小島ぢゃないもん!小嶋ですよ!

    さて、そんな突っ込みはさておき(よく間違えられるものですから)、当日はありがとうございました。

    今回は「業者(僕も含めてですが)」というのが一つのキーワードになりましたね。これはほかのイベントにも通じることで、関西の特徴だと言ってしまってもよいのかもしれませんね。イベントを主催する側からすると「集めやすい」ものと「集めにくい」ものが明確に出てしまうのは良くも悪くもというところですが…。

  2. philsci says:

    小嶋新さんごめんなさい。

    つい小嶋さんのお名前を「小島」と間違えてしまい、大変失礼なことを致しました。小嶋新、小嶋新、小嶋新、小嶋新、小嶋新・・・心で百回繰り返しておきます。

  3. 小嶋新 says:

    うあ!まさかstrongでマークアップしてもらえるなんて!そんな光栄な(違

  4. philsci says:

    ・・・小嶋新、小嶋新、んで小嶋新っと。ふぅ、これで100回です・・・。
    加えて辞書登録しておきました。(敬称略)

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KAWAMOTO Takayuki

Mr. KAWAMOTO Takayuki
also known as philsci
(birth day: Sep 20 1968)
live in Osaka city, Osaka, Japan.

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