Scribble at 2018-03-15 18:19:54 Last modified: 2022-09-25 18:15:55
冒頭に書かれているとおり、これ女性から見ても妊娠してる状況って「一過性」の出来事として軽視される可能性があって、女性が女性に乱暴にぶつかるリスクもあるんだよね。特にスーパーマーケットの周辺で、でかいベビーカーを並べて押しながら会話をしてる主婦が、他の女性に平気でぶつかっていくのを何度も見かけた。
列車内や駅の構内でも危険があるため、妊婦にステッカーをつけてもらうというのもアイデアだったわけだけれど、こういうのは大して効果は見込めない。こういう世間話に夢中になってる人たちや、愛の会話に没頭してる若造、あるいは疲れてぐったりしながら歩いてる観光客の一団なんてのは、そんなもの見てはいないし、ハンディキャップのある人々がどこにステッカーを貼る傾向があるのかということにすら関心を持ったりはしないだろう。そもそもステッカーを眺めて冷静に判断できるような人間は、ステッカーがなくても少なくとも外見で妊婦と分かれば、それなりの行動をとるものだ。
よって、こういう話題についても要点になるのはフールプルーフなのだろう。行政官や管理者というものは、人間の善意や判断力に期待して制度を設計したり運用してはいけないのであって、バカだろうと悪人だろうと聖人君子だろうと、嫌でもそう振舞わざるをえないような仕組みを導入するほかは無い。いまでこそ「ナッジ」なんて言ったりするけど、その手の誘導なんて、無能でもない限り行政官なら1,000年以上も昔から心得ているものだ。もちろん、何から何までコントロールするわけではないから、「人の心の可能性を信じるっ(キリッ」みたいな、SFアニメの観すぎみたいな人々にも対応できる。