Scribble at 2022-12-02 16:29:22 Last modified: 2022-12-02 23:16:07

日本料理店の店主は取材に対し、18日の行為について事実を認め、「お皿の上に京都の四季を盛り込もうという本能を料理人は持っていて、自然の中のモノを使いたい気持ちが料理人のDNAにはある。(従業員の)2人はいつもは里山で採っていたが、繁忙期で近くの建仁寺に手が伸びた…日ごろから料理の飾りに使えそうなモミジがあれば集めるように言っていたが、人のものをとることは許されない。きちっと線引き出来ていなかったのは僕の指導力がなかった。お店の責任でお寺には深く謝罪したい」と話しました。

ミシュラン二つ星店が名刹の紅葉モミジ“無断伐採” 建仁寺が被害届「身を切られる思い」 防犯カメラに従業員2人の犯行“一部始終” 店主「いつもは里山で採取、繁忙期で…僕の指導力なかった」

どうやら取材を受けている様子の映像から問題の店を特定した人がいたようだ。もちろん報道で建仁寺に近くにあるミシュラン二つ星の日本料理店とまで書かれているのだから、僕も「祇園 〇渡」という店だと思う。でも、それはいい。紅葉がどうのこうのは、確かに他の店でも似たようなことはやってるかもしれないし、状況によっては寺が(枝を折るまではしなくても)周辺の店や観光客に紅葉の葉っぱをあげているかもしれないし、古くなってわざと切り落とした枝を提供する事例だってあるだろう。でも、建仁寺はそんなことしてないのだ。

一方、日本料理店の店主は「お皿の上に京都の四季を盛り込もうという本能を料理人は持っていて、自然の中のモノを使いたい気持ちが料理人のDNAにはある」などと言い訳をしている。見苦しいにも程があるため、多くの批判にさらされているのは当然である。何が「DNA」だ。料理人なんて野菜や魚のクズみたいな蘊蓄はあっても、分子生物学の学位なんて持っていまい。それに、事業者でありながら料理のことだけ知っていればいいというものでもないのだが、得てして料理のことしか頭にないという人も多いため、飲食店やサロンといった客商売は職人のトップと経営者を別人にした方が良いと言われたりするわけである。「人のものをとることは許されない。きちっと線引き出来ていなかったのは僕の指導力がなかった」などとも言っているが、枝を切って持ち去ることは小学生でもシャレにならない悪戯だと知っているわけだ。店主からだろうと親からだろうと、そのていどを教えられないと分からないような人材が祇園で仕事ができることも驚きだ。

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