2017年05月23日09時21分 に初出の投稿

河本孝之Takayuki Kawamoto

Last modified: 2017-05-23 09:21:20

単独の作品としては興味深いし、話題になってる二作品はどちらも買って読んでるけど、周りで大声で「評価」してる連中が、センチメンタルな被害者意識しかないネトウヨっていうのが、こうの史代さんの気の毒な状況ではある。もちろん、そういう人々が彼女の作品を支えている強力な購買層の一部なのだとは思う。しょせんプロダクト(商業作品)であるからには、自分の作品を誰が「買うべき」かを作る側が指定するなどという傲慢な態度をとることはできない。それに、彼女がそもそもそういう思潮に不用意に乗っかっていたり、深層心理で実は殆ど同調していたりする可能性もあろう。しかしながら、彼女が周りのネトウヨと全く同じていどの動機で「『戦争』なる得体の知れない大きな何かに人生を狂わされた可哀そうな日本の民衆」といった悲劇を描いただけであれば、恐らくもっと購買層は狭かったろう。実際、そのようなセンチメンタリズムだけでは何も変わらないと考え、この点で変わらないことが良いことだという、滅びの美学みたいなものに強い違和感を覚えるような僕ですら、この作品は後世に残すべきだと思っているのだから。

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Google+ Twitter Facebook