2017年03月15日14時00分 に初出の投稿

河本孝之Takayuki Kawamoto

Last modified: 2017-03-15 14:00:08

ベンチャーの経営者が口にするセリフというのは、大方の同業者からは同情をもって迎えられる割に上場企業や投資家やエスタブリッシュメントやアカデミズムからは端的に無視されるため、はっきり言って「野放し」の状態でソーシャルメディアに放置され易い。それが社内報やメルマガやメッセージサービス上のものであれば、社外からは全く見えないのだからなおさらだ。したがって、経営者としての権能を自覚している人間であれば、そういう閉じたメッセージのネットワークにおいては修正や批判が加わり難いと知っているからこそ、誰にでも公開されている場所での炎上等とは別のリスクについて慎重な態度を維持しようと考える筈である。

しかし、多くの企業で流通しているメッセージの中でも、そうした慎重な扱いを受けることなく勝手に定義されたり吹聴されるのが「サービス」という言葉だ。場合によっては、一部の政治家や官僚や経営者のように、敢えてミスリードして相手の出方を見るといった観測気球として、この手の言葉をわざわざバカげた意味合いで使う人々もいるが、実はそんなことをしている人物の多くは本当にバカなので始末が悪い。

中でも、「サービス」という言葉を最も悪質に使っているのは、これを或る種の安請け合いと思い込んでいる手合いだ(もちろん、なんらかの「ガバナンス」を目的にしてわざとそうミスリードしている場合もある)。もちろん、無能が安請け合いの工数を徹夜でカバーしたり自腹を切って予算不足をカバーしたところで、産業や社会全体では資金と労力の無駄遣いでしかない。事業所がある地域や従業員の生活している地域に対して、企業として本当に「貢献」したいのであれば、無能をいたずらに業務へ投入するよりも、さっさと帰宅させて、彼ら自身が社会人としてやらざるをえないことに従事させる方が有効である。事業所で一発花火のパフォーマンスでしかないイベントを開催するよりも、実は社会貢献としては実質的な効用があるだろう。

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