細々したこと
公開日:
ts;dm and tl;dr
当サイトは論説を主体に運営していきます。そのため、個々のページは効率が大好きな方々にとって頭を抱えるほど長大なものとなる場合があります。しかしながら、tl;dr (too long; don't read) という自虐的なフレーズを使うつもりはなく、寧ろ ts;dm (too short; don't mistake) と言うべき場合があるかもしれません。
そもそもブログの記事やウェブページに「長すぎる」と文句を言っている人たちの多くは、検索エンジンが結果を表示する振る舞いのように、知識も半ば反射的に獲得できるようにするべきであると言わんばかりに、他人のウェブコンテンツへ間違った期待を押し付けがちなのではないかと思います。また、しばしばヤコブ・ニールセンの言葉を引いてページの分割を推奨する方もいますが、現実にはそのような手法はサイトの「ページビュー」と呼ばれるイカサマ指標を稼ぐために悪用されており、どれほど世界的な権威の言葉であろうと無条件に従うわけにはいきません。もとより、当サイトは画像の使用量が少なく、API も Google Analytics / Google+ だけ使っています。あとはテキストなので、いまどき本一冊分のテキストをページにまるごと追加してもアクセシビリティに支障が出るとは思えません。
もちろん無駄な記述をできるだけ避けるべきことは言うまでもありませんが、その場合でも、自分にとって分からないものを単純に忌み嫌うメンタリティの人々にまで配慮する必要など(個人サイトには)感じていません。あるいは「誰それはたった1ページの論文で20代前半に大学教授になった」式の伝説的なレベルの仕事を、面識もない赤の他人へ要求するつもりなのでしょうか。
僕が望ましいと思うこと
しばしば、東北大学の黒木玄さんが書いた「私が好ましいと考えている規範」という文章が紹介されます。もともと参考にしていた点も多々あるので、当サイトも黒木さんに倣ってスタンスを表す標語のリストを以下に掲載します。
- 学問と技術の重要性(と危険性)を軽視しない。
- 技術を適用する現場での経験や現場からのフィードバックの重要性(と危険性)を軽視しない。
- 以上の二項について、正当な根拠もなく「権威主義(上からの権威主義)」あるいは「現場主義(下からの権威主義)」によって優劣を決めない。
- いわゆる「自然科学」「人文科学」「社会科学」それから通俗的で有害な(と思う)「理系」「文系」という区別を、議論の前提として根拠もなく仮定したり正当な区別であるかのように扱わない。哲学にあっては、これらの区別には何の重要性もありません。
- 他人をひっくるめて別世界の住人扱いしない。
最後の事項は、自戒を込めて黒木さんの文章をそのまま再掲させていただきます。検索エンジンで調べればわかるように、かつて僕も「UNIX系の人々は」といった言い方を黒木さんの掲示板で書いていましたし、今でもわざとそういう発言をすることがあって、後から滅入ってしまいます。
なお、他にも幾つかの事項を挙げていましたが取り下げました。黒木さんのリストは傾聴するに値しますが、何に関するリストであるのか判然としないため、元のリストがどういう目的について必要あるいは十分条件であると言えるのか分からないからです(特に「ネットの」「議論」にだけ当てはまるとも思えません)。ここでは当サイトの運営や当サイトで公開する文書にとって、自戒とすべき事項やビジターに留意願いたい事項を示すべきであり、意図も分からない他人が書いたリストと比較して何が同じで何が違うかと説明するのは、端的に言えば時間の浪費でしかありません。
